足関節捻挫(そくかんせつねんざ)
概要
足関節捻挫とは、足をひねることで起こるケガのひとつです。骨が折れたり、関節が外れるほどではありませんが、関節を支える靭帯(じんたい)という強い繊維が伸びたり、部分的に切れたりします。スポーツ中にジャンプの着地で足を内側にひねったり、段差でバランスをくずしたときなどに起こります。日常生活の中でも比較的多くみられるケガです。多くは足首の外くるぶしの靭帯が損傷します。軽いものでは数日で痛みが引きますが、放っておくと関節が緩くなり、何度も捻挫をくり返すようになってしまう人もいます。
症状
- ひねった直後から足首の痛みが強くなる
- 足首が腫れ、体重がかけられない青あざ(皮下出血)が出てくる
- 時間がたっても腫れがひかない、力が入りにくい
診断
まず、診察で腫れの強さや押したときの痛みの場所を確認します。そのうえで、骨折の有無を調べるためにX線(レントゲン)検査を行います。骨に異常がなくても、超音波(エコー)検査で靭帯の損傷の程度を調べることができます。これにより、固定が必要か、どのくらい安静にすべきかを判断します。
治療
治療の基本は保存療法(手術をしない治療)です。
足を安静にし、アイシングを行います。
腫れが強い場合は包帯やシーネ、足首の装具で固定します(2〜3週間ほど)。
痛みや炎症を抑えるために消炎鎮痛薬を併用します。
軽いねんざでは数日〜数週間で改善しますが、靭帯が大きく傷ついた場合は1〜3か月ほどかかることもあります。
リハビリテーション
痛みや腫れが落ち着いたら、再発を防ぐために足首のリハビリを行います。ストレッチや筋力トレーニング、バランス訓練を少しずつ進め、足首の安定性を取り戻します。適切なリハビリを行うことで、スポーツ復帰や日常生活への早期復帰が期待できます。
