斜頸(しゃけい)
概要
斜頸とは、頭が一方に傾き、反対側に回ってしまう状態をいいます。見た目では「首が斜めになっている」「片方ばかり向いている」と感じられることが多く、乳幼児から小児にみられる症状です斜頸には大きく先天性(生まれつき)と後天性(あとから起こる)の2種類があります。多くの場合は自然に改善していきますが、原因によって対応が異なります。
代表的なものに、
- 筋性斜頸:出産時の首の筋肉(胸鎖乳突筋)の損傷が原因
- 炎症性斜頸:中耳炎・扁桃炎・川崎病などで首周囲の炎症が原因
があります。
症状
- 頭が一方に傾いている
- 首を反対側に回そうとすると痛がる
- 首の動きが悪く、一定の方向を向いたままになる
- 乳児ではいつも同じ方向を向いて寝ている
炎症性斜頸の場合は、発熱やのど・耳の痛みを伴うこともあります。
診断
- 身体診察で首の可動域・筋肉の張り・痙性(けいせい)の有無を確認
- X線(レントゲン)検査で頚椎(首の骨)に変形や異常がないかを確認
必要に応じて超音波検査や血液検査で炎症の有無を調べます。
治療
筋性斜頸の場合
多くは生後6か月頃までに自然に改善していきます。
首のストレッチや姿勢の工夫(反対側から話しかけるなど)を行います。
1歳を過ぎても首の傾きが残る場合や可動域制限が強い場合は、手術療法(胸鎖乳突筋切腱術)を検討します。
炎症性斜頸の場合
原因となる中耳炎・扁桃炎・リンパ節炎などの治療が優先されます。
炎症が治まると首の傾きも自然に改善していきます。
経過と生活の工夫
自然経過で改善することが多いため、焦らず経過観察を行います。
乳児では、うつ伏せ遊びや首を動かす姿勢変換が有効です。
改善が遅い場合や傾きが強い場合は、整形外科や小児リハビリで専門的な指導を受けましょう。
