上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)
概要
荷物を持ち上げたり、布巾を絞ったりしたときに肘の外側に痛みが出る病気です。中高年の女性に多く、いわゆる「テニス肘」とも呼ばれます。ラケットを使うスポーツだけでなく、家事など手や腕をよく使う方にも起こります。上腕骨の外側上顆という部分に付着する腱に炎症が起こることで症状が出ます。
症状
- 物を持ち上げたときに肘の外側が痛む
- タオルを絞る・ドアノブを回すなどの動作で痛みが出る
- 手首を反らす動作(背屈)や握る動作で痛みが増す
診断
- 痛みの場所や動作時の疼痛を確認
- X線(レントゲン)検査で骨折や変形がないかを確認
- 必要に応じて超音波(エコー)検査で腱の炎症や断裂の有無を評価
治療
基本は保存療法(手術をしない治療)です。
- 負荷を避け、肘を安静にすることが最も重要
- 消炎鎮痛薬(内服・湿布)の使用
- ストレッチを行い、筋肉の柔軟性を高める
- 肘用サポーターで負担を軽減
痛みが強い場合は局所注射(ステロイド)を行うこともあります
多くの方は半年ほどで改善していきます。
日常生活での工夫
痛みが出る動作(握る・ねじる)を避け、ストレッチを習慣にし腕の筋肉の緊張を和らげる
改善しても再発することがあるため、日常生活の中での工夫が大切です。
痛みが続く場合は、無理せず整形外科でご相談ください。
